きまぐれレビュー

『cook』坂口恭平

うちのキッチンにも『cook』坂口恭平 著 がやってきた。

料理をやってみよう、と始まるけど、無理はしない、ってことでサボってモッチッチするところ可愛い。料理に感動してテンションが上がったりレシピを手放した喜びがあったりっていうそんな喜びはよく分かる。

彩のある写真(ときに色彩を失うと感じた記録もあるが変わらずそれは美しい)や躍動する文字に心踊らされる。主婦に便利な料理本みたいにビニールがかかっているのも愉しい。料理をモチーフにしているけれど胸に迫る私小説のよう。それにアートブックで歌集で詩集で冒険奇譚のよう。素敵。オススメ。