子供の頃、マンションに住んでいました。

日中、公共料金の人やらセールスの人やらがピンポンとやってきて、そのつど母は難しそうな書類に漢字をいっぱい書いたりはんこを押したりしている。自分には到底できない、大人にはなりたくないもんだ、と思っていました。

大人になってみればやはり事務に経理に納税に子供のことやらあれこれ。一度にいろんな大人みたいなまじめな事柄を進めなくちゃいけなくて昨年末～春先などは制作との切り替えに苦労でしたがさすがにそろそろペースももどってきたかな。もう夏至ですもんね。

いくつかの物語の世界を行ったり来たりしながら絵を描く毎日はあっというまに過ぎてしまって、自分がいつどこの住人なのかたまに分からなくなってしまうみたいです。

写真の花束は先日クライアントさんにいただいたもの。大きな祝花のオアシスから引き抜いて「もって行きなさい！」と裸のまま手渡してくださいました。その後すぐ電車＆新幹線に乗るというのにありがたくいただいてしまい、駅のトイレで長すぎる茎を折り曲げたり持っていたティッシュやビニールでくるんだりして、しおれかけながらも命からがらたどり着いたお花。活けると元気になりました。

命は儚くも有限。いつかじゃなくて今すぐ思うベストなことがらにだけ尽くそうと思います。