宇治。
平等院鳳凰堂の周りは池がぐるり。
池の鯉はのんびり泳いでいる。
見てると、
この鯉はたぶん、
人間の世界で1000年昔の宝物や
藤原なんとかさんとかいう人のことや
この池のある場所のことなんかまったく知らなくて
日々の水温や食べ物や仲間の鯉との恋とかに
精一杯なんだろうなとふと思う。
自分たちの世界でも
銀河の向こうに何があるのかなんか分からなくて
(暗黒物質っていったいなんだろうね?)
もしかしたらもっと大きな世界の中に
入れ子のように入っている箱なのかもなって
池の鯉気分で思う。
私とあなたは巨人の家の庭のプランターの中の
微生物なのかもしれないよ。
そうだとしても
外のヤツからは見下ろされる
つまらない下等な生活だとしても
気温に一喜一憂して食べて恋してたら
それはそれで素敵だよね。
ああ、そう。
秋の平等院、きれいだろうな、
行きたいな、って思った人へ。
今は改修工事でお堂はカバーが掛かっていて見えません。
だから池の鯉なんか見てしまったんです。
(知らずに行った!)
ただ、拝観料は半額で
展示は見られました。
鳳凰の立ち姿は圧巻。
しばらく鳥の絵なんか描きたくない。
それに、空中菩薩群の展示では
サイケなバンドマンたちが雲に乗って
見たこともないような楽器を持って
想像もつかないような音色で演奏しているのが見れた。
静かなのに愉快な音楽。
改修終わったらぴかぴかのお堂でライブやって欲しい。
池の鯉
ニシハマカオリ /